2016年から2017年の年末年始に行ったオーストリア・ウィーンとハンガリー旅。前半のウィーンにはたくさんの博物館があり、世界的な名画や歴史の証人とも言える展示物まで、見どころが満載です。そのうちいくつかの博物館に行ってみましたのでご紹介です。
まずは王宮内にある「シシィ博物館」
シシィの愛称で知られる皇妃エリザベート。そのシシィの生活を垣間見ることができる博物館が、王宮内にある「シシィ博物館」です。シェーンブルン宮殿で購入済のシシィチケットで入りました。
シシィ博物館へは16時前に行きましたが、チケットカウンターは結構すいていました。ちなみに、別の日の午前中に通りかかった時の行列がこちら。
並んでますねー。これは辛いな。。
博物館内の写真撮影はできませんが、ドレスのレプリカや、シシィ専用のお召し列車が再現されています。晩年の服装や使っていた医療用具(歯にとても気を使っていたらしい)など、興味深いものもたくさんありました。
シシィ博物館と一緒に見られる「銀器コレクション」
シシィ博物館のチケットで、「銀器コレクション」も見ることができます。こちらは写真撮影OK。宮廷で使われていた絢爛豪華な食器の数々が展示されています。
このカップ&ソーサー、かわいいー。今でも普通に使えそうなデザイン。
そして、日本人として誇りに思える展示コーナーがこちら。伊万里&有田のゾーン!
かなりの点数があり、見ごたえもあります。私は焼き物にはそんなに詳しくないのですが、海外の博物館で日本製のものを見ると、やはり嬉しいですね。そういえば大学のゼミの同級生が、マイセンと古伊万里の関係を卒論で書いてたな・・
名画からミイラまで。「美術史美術館」
ブリューゲルやルーベンス、ベラスケスなどの有名な絵画がたくさん所蔵されています。この後に登場する「王宮宝物館」とコンビのチケットがあります。コンビで20ユーロだったと思います。
他にもチケットの組み合わせはあるようでした。
この美術館、入り口のドームなどの装飾がとても素晴らしいです。装飾の一部にクリムトの絵も。写真はボケてますが、アーチの両脇にクリムトの絵があります。
ここ以外にも隠れクリムト的なのがあるようなので、お好きな方は探してみてはいかがでしょうか。。そして、私の一番のお目当てがコレ!
ブリューゲルのバベルの塔です。この博物館の顔のようにもなっていました。他にもブリューゲル作品が多くあります。これも有名な作品。
巨匠の作品が続きます。マドリードのプラド美術館で「ラス・メニーナス」を見て以来、どうも気になるベラスケスの作品。ここにもありました。
歴史的に考えれば、スペインとオーストリアにマルガリータの絵があるのは、全く不思議なことではないですね。他に、ラファエロの「牧場の聖母」もあります。
フェルメールの「絵画芸術」もあるようなのですが、この時は貸出中だったのか見ることはできませんでした。残念。
絵画以外にも、古代エジプトやシリアなどの出土品もたくさん展示されています。私はこのカノポス壺が好きなんですよねー。古代エジプトでミイラを作るときの、内臓入れです。
関係ないですが、フィギュアで有名な海洋堂もカノポス壺作っています。完成度高すぎ。(高さ5cmちょっとです)
フタも取れます。スバラシー
美しすぎるカフェ
美術館に戻りまして、、。美術史美術館の中にはカフェもあって、優雅な雰囲気でお茶ができます。カフェの天井はこんなドームです。
ショーケースも美しい。
ウェイターさんおすすめのチョコケーキとコーヒーで、10ユーロくらいでした。ケーキはかなり甘いです。
キラキラすぎ!「王宮宝物館」
いよいよ、ウィーンで絶対行きたかった「王宮宝物館」へ!王宮の建物の一部に入っているのですが、少し場所がわかりづらいですね。王宮の正面から入って、シシィ博物館があるドームを抜けて左手、こんな小さな橋というか、小道が見えてきます。
ここを抜けると小さな広場になっていて、入り口の看板が見えます。
この宝物館は、きらびやかな衣装や王冠、王宮で使われていたキラキラした色々なものが飾られています。もう、眩しすぎます。
聖遺物の宝庫
そして、この宝物館の目玉(と私は思う)が、数々の聖遺物!!聖遺物とは、イエス・キリストや聖人にまつわる品々で、聖人の体の一部や縁の品などのことをいいます。昔の人たちは、これらの品のパワーを信じて探し求めました。今でも教会のご本尊のようになっている所もあります。有名なのはトリノの聖骸布などがありますが、真贋というよりも人の信仰心の強さというか、聖遺物自体が歴史の凝縮というか、そういう点に魅力を感じます。
で、早速いってみましょう。イエスが磔にされた十字架の釘!
同じく十字架の一部!!
イエスの脇腹を刺したというロンギヌスの槍!!!
イエスが生まれたときに入れられた、飼い葉桶の木の破片!真ん中の隙間から木片が見え、、ます?
他にも最後の晩餐のときのテーブルクロスの一部とか、聖遺物が山盛りです!スマホで説明書きを翻訳しながら、ネットでも調べながら結構な時間を過ごしてしまいました・・。オーディオガイドが有料だったので借りなかったのですが、借りときゃよかったー、と出てから後悔。そして、美術館のガイドブックも買ってしまいました。17.9ユーロでしたが、詳しく解説が載っているので勉強になります。
最後は「軍事史博物館」
ウィーンで最後に行った博物館が「軍事史博物館」でした。中央駅からバスで1本(69Aだったかな?)で行けます。降りたバス停は忘れてしまったのですが、大きい建物なので建物が見えた頃に降りてみました。外観はとてもカッコイイです。
エントランス付近もとても豪華。
この博物館で見たかったのが、サラエボ事件でオーストリアの皇太子夫妻が乗っていた車。
そして、皇太子が着ていた服。血痕が残っています。
サラエボ事件は第一次世界大戦のきっかけになったことで知られていますが、正直私の知識も浅いものでした。この展示の周りには、暗殺当時の車のルートや夫妻が身につけていたものなどがあり、勉強になりました。本で読むのとは違い、現物を見ると伝わってくるものが強いですね。まさに歴史の証人です。
館内には第一次世界大戦当時の軍事品や、一般の人の生活の様子なども展示されています。木製の飛行機も。
ウィーンの博物館まとめ
それにしても、ウィーンの博物館、見どころが多すぎです。あちこち行くと、まあまあな金額になるのですが、それに見合っただけの展示物を見ることができます。ウィーンカードやコンビチケットなども活用しながら、時間が許す限り行って損はないと思います。何より予習してから行くと、さらに理解が深まりますので、もっと勉強しないとな・・、と反省しました。