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パールハーバーを見学してきました【USSボーフィン潜水艦博物館公園編】

8月に行ってきたハワイ。1日かけてパールハーバーを見学してきました。今回は最後に駆け足で巡った「USSボーフィン潜水艦博物館公園」のご紹介です。この潜水艦も周辺の公園も、日本と関係の深い場所でした。

ボーフィン外観

USSボーフィン潜水艦博物館公園とは

ホノルルの中心部からバスで約1時間。パールハーバーと呼ばれる湾にはアメリカ軍の基地があります。日本の真珠湾攻撃で有名な湾です。今回ご紹介するのは、USSボーフィン潜水艦博物館公園。ビジターセンターからも歩いて行けるので、アリゾナメモリアルへの乗船時間待ちの間に見学することも可能です。

「博物館公園」の名の通り、潜水艦自体が博物館になっているのと、係留されている場所の周辺が公園になっていて、魚雷やミサイルも展示されています。

この潜水艦自体は、私もパールハーバーの見学に行くまで知りませんでしたが、実はとても日本と関わりの深い潜水艦でした。

対馬丸攻撃

この潜水艦ボーフィンですが、日本の対馬丸を攻撃して沈めた潜水艦です。「ボーフィン」という名前は知らなくても「対馬丸」をご存知の方は多いのではないでしょうか。私も教科書か何かで読んだような記憶があります。

1944年8月22日、那覇から長崎へ疎開するために多くの民間人や子どもたちを乗せて航行中だった対馬丸。この船を魚雷で沈めたのが潜水艦ボーフィンでした。戦時中は民間人の船が攻撃されることは多くあったと思うのですが、この対馬丸はたくさんの子どもが犠牲になったこともあり、特に取り上げられる機会が多いように感じます。この事件を後世に伝えるため、那覇市には対馬丸記念館が設けられています。

パールハーバーの詳細を調べるまでは、なんとなく「アメリカ軍の潜水艦」という意識しかなかったボーフィンですが、対馬丸のことを知ったとたん、いろいろな意味で急に距離が縮まってしまった気がします。

見学開始

では見学開始です。潜水艦ボーフィンに入るにはチケットが必要ですが、私はすべての施設に入れるパスポートを購入済でしたので、パスポートを提示して入場します。

デッキから内部へ

橋を渡ってまずは潜水艦のデッキに到着。意外と幅が狭いな・・というのが第一印象です。

ボーフィンデッキ

階段を降りて潜水艦内部に入り端のお部屋から順番に見ていくのですが、まずは魚雷のお部屋。魚雷の上がベッドになっています。以前テレビ番組で自衛隊の特集をしていましたが、その際に紹介されていた潜水艦も、魚雷の上にベッドがあった気がします。あまり寝心地は良くなさそうですね。

魚雷のお部屋

お部屋の行き来はこんな小さな扉を抜けていきます。

扉

ここからいろんな設備が続きます。食事やミーティングができそうな場所や

テーブル

キッチンも。

キッチン

あとは大量のベッド。折りたたみ式の簡易な感じです。

ベッド

書棚は頑丈そうで、ちょっとオシャレな雰囲気だったりします。

書棚

と、狭い空間を歩き続けて、ようやく出口に到着。はぁ~、やっと外だ~

出口

周辺の公園も散策できます

潜水艦ボーフィンの周辺は緑豊かな公園になっていて、とても落ち着いた雰囲気なのですが、展示されているものはなかなか物騒なものたちです。ミサイルや魚雷をはじめ、特攻で使われた「人間魚雷」の回天もあります。

回天

回天は小説「出口のない海」に登場しています。なかなか英語で一言で説明するのは難しいのでしょうけど、説明板のこの表現はちょっと違う気もします。

回天説明

ワシントンDC近郊にあるスミソニアン博物館の別館「ウドバーハジーセンター」には、同じく特攻機桜花が展示されていましたが、その解説は特攻のことを「Special Attack」と表現していました。こちらの方がまだしっくりくる気がします・・

回天の内部もチラッと覗くことができました。

回天内部

パールハーバーを見学してみて

かなり見どころ満載で、ほぼ丸一日かけて見学したのですが、予想以上に日本との関わりが深い展示も多く「勉強になりました」の一言では終わらないくらい、新たな発見がありました。

ハワイは日本人に大人気の観光地ですが、海で泳いだり、ショッピングを楽しんだり、美味しいものを食べるのも良いですが、たった数十年前の歴史の現場に行かれてみるのも良いのではないでしょうか。

見学を終えて帰る頃には、直前に来ていたハリケーンの雲も抜けて、キレイな空になっていました。

ハリケーン後