世界には「聖地」と呼ばれる場所があります。その語源はもちろん宗教ですが、転じて政治やスポーツ、音楽、映画やアニメまで、今ではたくさんの聖地が存在しています。今回はサッカーの聖地、イングランドにあるウェンブリー・スタジアム(Wembley Stadium)の見学ツアーに参加してきました。※2018年12月の情報です
ウェンブリー・スタジアムとは
サッカー好きな方には当たり前だと思いますが、ウェンブリー・スタジアムはロンドンにあるサッカー専用のスタジアム。テニスにおけるウィンブルドン、ゴルフにおけるセント・アンドリュース、高校野球における甲子園的な聖地です。(飛行機好きにおける、アメリカのシアトルとフランスのトゥールーズみたいな感じ)
どこかのクラブチームのホームという訳ではなく、日本の国立競技場のような位置付けで、ロンドンにあるチームのスタジアムが改修されている期間は、代替スタジアムとして利用されています。私が行った2018年12月は、トッテナム・ホットスパーが使っていました。
収容人数は90,000人!スペインのバルセロナにあるカンプ・ノウの次にヨーロッパで大きいスタジアムだそうです。現在のスタジアムは2007年に新しく建設されたもので、ライブイベントなども多く開催されています。
ツアーに参加してみよう
サッカー好きならプレミアリーグを観戦できればベストなのですが、旅行に行くタイミングでうまく試合がやっているとは限りませんし、やっていたとしてもチケットが購入できる保証もありません。
本当は私たちもプレミアリーグのチケットを買うつもりで、発売日頃にネットで見張っていたのですが、人気カードだったせいか、みるみるうちに売り切れて購入できませんでした。数百ポンド払えば良い席はありましたが、そこまでして・・という感じだったので諦めました。残念。前回ロンドンに行ったときは、比較的簡単にチケットが買えたんですけどね・・
ということで、少しでもスタジアムの雰囲気を味わうために、スタジアムツアーに参加した訳です。
チケットの買い方・料金
ウェンブリー・スタジアムのツアーは事前にネットで申し込みが可能。公式Webサイトに掲載されているカレンダーから、希望の日時を選択して予約をします。
https://bookings.wembleytours.com/stadiumtours/booking/default.htm
試合やイベントの開催状況によっては、ツアーが開催されていないこともありますが、ほとんど毎日、しかも1日3回くらいツアーが催行されています。
事前予約の料金は以下の通り
- 大人1人:19ポンド
- 子ども1人:12ポンド
- 大人2人+子ども2人:54ポンド
予約完了後、Eチケットがメールが届きます。
ちなみに当日申し込むことも可能ですが、料金が変わるようです。大人が22ポンド、子どもが14ポンドなので、事前予約の方がかなりお得ですね。
アクセス
ウェンブリー・スタジアムの場所はこちら。
最寄り駅はWembley Park駅。ロンドンの中心部から30分もかからず到着しますので、便利な場所にあります。
駅のホームにもちゃんと案内がありますので、まず迷わないかと。
改札を出て少し歩くと、スタジアムの影が見えてきます。この日はロンドンらしい曇天だったので、象徴的なアーチも霞んでいました。
ツアーの集合場所はボビー・ムーアが目印
広い広いスタジアムなのですが、Eチケットに書かれていた集合場所は
The Stadium Tour meeting point is located behind the Bobby Moore statue on the North side of the stadium.
とのこと。スタジアム北側にあるボビー・ムーア像の後ろが集合場所??そんなにサッカーについて詳しくない私は、ボビー・ムーアって誰??と思っていたのですが、サッカー大好きな相方には当然の人物だったようで、イングランド代表のキャプテンも務めたレジェンドとのこと。
そのボビー・ムーアの像までは、こんな看板が出ていますので案内に従って進みます。
そしてボビー・ムーアさんのところに到着。
この像の後ろがツアー受付のある入口です。
10時スタートのツアーでしたが、入り口が開いたのが9:40頃でした。
受付で手続き
Eチケットをプリントして持ってきていたので、カウンターで見せて手続きをします。メールの画面を見せてもOKだと思います。事前予約済の方はこちらのカウンターで。
首から吊り下げるタグのようなものと
小さなタブレット端末、ヘッドホンを貸してくれました。
タブレットの言語は日本語はなかったと思います。
見学スタート
今回私たちが参加したのはWembley Stadium Tour (Guided or Self-Guided)で、所要時間は約2時間でした。ミニツアーもあるようなので、時間があまりない方はそちらでも良いかもしれません。
まずはセルフで展示物などを見てまわります。
はじめのセクションで迎えてくれるのが、この木。たぶん木。
この~木なんの木かというと、サッカーゴールのクロスバーです。左右に垂直に立っているゴールポストに渡された部分ですね。とても有名なクロスバーで、立派な説明板がついていました。
1966年のワールドカップ決勝、イングランド対西ドイツ戦で使われたものです。この試合ではイングランドのハースト選手が打ったボールがクロスバーに当たって真下に落ち、微妙なままゴールと判定され、「疑惑のゴール」として論争されています。イングランドはそのまま優勝しましたが、それが現在でも唯一の優勝となっています。
上から見るとこんな感じ。かなり象徴的な展示です。
セルフツアーは一つ上の階に上がっても続きます。有名な選手のユニフォームやゆかりのグッズ展示がたくさん。
ここで役に立つのがレンタルしているタブレット端末。各ポイントで映像を交えて解説してくれます。
スタジアムの中へ
20分ほど自分たちで見学した後、ガイドさんがスタジアムの中へ連れて行ってくれます。ここからは自由行動はできません。まずは上の方のスタンドへ。やっぱり大きい!
ここでもタブレットが大活躍。スタジアムを背景に観客がいる画像がタブレット内に再現されます。360度ちゃんと見えていて、簡易VRのような感じですかね。サッカーの試合だけではなく、ライブイベントバージョンもありました。
この後はスタジアム内のパーティールームやVIPスペースなどを通り、プレスルームへ。
この時はトッテナムのホームスタジアム、ホワイト・ハート・レーンが工事中とのことで、ウェンブリーのプレスルームもトッテナム仕様でした。この机に座って写真も撮れますよ。
さらにさらにロッカールームやシャワールームも通って・・
選手が入場するときと同じ通路を使って、いよいよグランドへ向かいます。
芝を養生中なのか、ちょっとカバーもありましたが、なかなかの迫力!
さすがに芝の中には入れませんでしたが・・
世界各地でスタジアムツアーやってます
スポーツファンなら一度は本場の試合を観戦してみたいのでは?と思います。我が家もこれまで、アメリカのメジャーリーグや、ロンドンでプレミアリーグも観戦してきましたが、思った通りのチケットが取れることもあれば、タイミングが合わないこともよくありました。
一方、スタジアムツアーは年間を通して実施されていますので、比較的参加しやすいです。
サッカーならバルセロナのカンプ・ノウやマドリードのサンチャゴ・ベルナベウ、野球ならニューヨークのヤンキースタジアム、シアトルのセーフコ・フィールド(T-Moble Park)、ボストンのフェンウェイパークなど、日本人に人気の球場はいずれもスタジアムツアーを開催しています。特にメジャーリーグのWebサイトは各球団の作りが同じなのでとっても見やすい!
英語があまりわからなくても、雰囲気で十分楽しめますよ。