イタリア・ボローニャでは数百年経った歴史ある建物だけではなく、20世紀の巨匠たちの作品も見ることができます。ル・コルビュジエの復元作品と、丹下健三のマスタープランであるフィエラ地区センターを訪れてみました。
コルビュジエの作品
世界的に有名な建築家であるル・コルビュジエ。2016年、上野の国立西洋美術館など世界中に点在しているコルビュジエ建築が、ユネスコの世界遺産に登録されたことも記憶に新しいと思います。
1924年にパリで開催された万博で、コルビュジエは「エスプリ・ヌーヴォー館」を発表。その復元がボローニャにあるのです。
場所はこちら。
旧市街からは少し離れていますが、中央駅から徒歩で20~30分くらいでしょうか。バスでもアクセスできます。
私たちが宿泊していたホテルが近かったので、徒歩で行ってみました。
看板発見。
なんだかシンプル。オランダ・ユトレヒトにあるリートフェルトのシュレーダー邸のようです。
横からはこんな感じ。
近寄ってみると、扉にも看板。「1925年、コルビュジエのエスプリヌーヴォーパビリオン」とのこと。
中には入れないのかな・・。日によっては開いてるのかな・・。不明です・・・
公園の中に突然現れる建築物なのですが、シンプルすぎて景観に馴染んでいる気がしました。余計なものが無いって素敵です。
丹下健三のマスタープラン
さきほどのコルビュジエ建築の復元から東へ徒歩5分ほど歩くと、丹下健三がマスタープランを担当した「フィエラ地区」に着きます。
丹下健三は広島・平和記念公園や大阪万博(1970年)のマスタープラン、東京都庁舎など数々の建築物を手掛けた巨匠。
この「フィエラ地区」マスタープランも、丹下都市建築設計のWebサイトに載っています。
土管がニョキニョキと生えているような独特の建築物。
あまりに広い範囲なので全景が写せません。しかも逆光。
西日の方がキレイに撮影できるかも。
オフィスなどが入っているのか、年末は全然人がおらず閑散としていました。その閑散具合が建築物の無機質感を引き立てていました。
旧市街はこんな建築
エスプリヌーヴォー館とフィエラ地区は中央駅より北側にあるのですが、南側の旧市街はいわゆる古いヨーロッパの町並み。
その多くはポルティコと呼ばれる屋根付きの歩道があります。ボローニャといえばこの景観の方がメジャーだと思います。
左側にあるマクドナルドは、古い建物にすっぽりハマっています。旧市街は全体的にこんな雰囲気で、チェーン店もスーパーもラグジュアリーブランドも、みんな景観に馴染んで営業しています。
主な観光スポットは旧市街側にありますが、時間があれば時代を超えた建築めぐりも楽しいですよ。