島根県津和野町にある旧畑迫(はたがさこ)病院に、医食同源をテーマにした「糧(かて)」というレストランがあります。地元の野菜がそのまま楽しめるランチをいただいてきました。(※2019年9月の情報です)
萩と津和野は別の県です
山陰地方の中でも人気の観光地である萩・津和野は、その地理的条件からよくニコイチで扱われますが、萩市は山口県、津和野町は島根県に位置しています。
私の周囲でも、津和野が山口県だと思っている人がたまにいます。甲子園球場が大阪にあると思っているのと似ている気もします(甲子園は兵庫県西宮市)。
そんなニコイチの両者ですが、萩~津和野間は車で1時間くらいの距離がありますので、実際に行ってみると少し遠い気もします。
私は萩にはよく行きますが島根県に足を踏み入れたことがなく、今回念願叶って島根県に(と言っても津和野だけですが・・)初上陸してきました。
旧畑迫病院とは
今回津和野に行った目的は、旧畑迫(はたがさこ)病院にあるレストランでランチを食べるため。その前に畑迫病院について少しご紹介します。
畑迫病院は1875年(明治8年)、畑迫村の実業家・堀 礼造によって創設された病院。堀 礼造は鉱山で財を成し、地元住民へ安価に医療を提供するためにこの病院を作ったそうです。1984年までは名称を変えながらも病院として運営されていました。
閉院後も建物は残され、2005年に国指定名勝旧堀氏庭園の一部として、文化財に指定されました。
その後の修復を経て、2016年に旧畑迫病院として開館し現在に至ります。
屋根は瓦ですが、窓の意匠などは近代的な雰囲気で、外観は和洋折衷なレトロ建築。ちょっと学校っぽくもあります。
内部を見学してわかったのですが、写真の中ですりガラスになっている部屋はなんと手術室。外から手術風景が見えないようになっているようです。
運ばれてきた人がすぐに手術室に入れるようになのか、水道などの配管の都合なのか、建物入り口すぐのところに手術室があるのがちょっと不思議でした。
アクセス
場所は津和野駅周辺から車で15分ほど、どんどん山の中へ入っていくような道沿いにあります。
糧(かて)へ
今回の目的である糧(かて)というレストランは、旧畑迫病院の半分くらいを使って営業しています。
私たちは11:30頃に到着、先客が1組がいらっしゃいましたが、その後次々にお客さんが来られたので、ちょっと早めに行かれた方が良いかもしれません。
雨の影響でちょっと陰鬱な感じ・・
看板は今ドキでかわいい。
入ってみると長い廊下が印象的でホントに学校っぽい。
地元の野菜も販売されていました。
お水のサーバーもいい感じ。
ランチメニュー
こちらがこのときのメニュー。
木曜&金曜と、土日祝でメニューが違うみたいですね。
私たちが行ったのは週末でしたので、津和野野菜のビュッフェ+スパイスカレー(1,200円)をいただきました。
早速お野菜ビュッフェへ。野菜の種類がすごい!こちらの写真で全体の半分くらいだったと思います。
全種類食べたいけど、食べ放題ではなく1回盛り放題なので、お皿に乗るだけしか食べられません。いろいろちょっとずつ盛るのがコツですね。
結局全種類は無理でしたが、結構乗せてみました。
その後カレーとご飯、スープ(というか野菜湯)も到着。
野菜とスープは基本的に味付けがとーーーっても薄く(というかほぼ無いものも)、自分で塩やドレッシングで調整しながら食べる感じです。その分、野菜の味や食感がダイレクトに伝わってきます。
カレーはマスタードが効いたお味で、結構スパイシー、ほんのり甘みもある本格派でした。ちょっと個性的なので、チェーン店のカレーが好きな方よりは、グリーンカレーとか、ココナッツが効いたアジアンなカレーが好きな方はハマると思います。私も結構好きな味。
温かいカレーが小さな耐熱グラスに入っているのが新鮮で、真似してみたいな、と思いました。
病院施設も見学できます
「糧」の反対側には病院の施設が再現されており、見学も可能です。
近くにある堀庭園(この病院の創設者のお宅)との共通券がお得なので、私たちもこちらを購入して見学してみました。
診察室や看護師さんの休憩室、薬局や手術室まで見学可能です。興味がある方は行ってみてください。
津和野観光とあわせて
「糧」は地元の野菜がたっぷりいただけて楽しいお店でした。建物自体は古いですが中はきれいに修復されていますので、お手洗いなどの水回りもバッチリです。
車がないとなかなか行きづらい場所にありますが、近くには国名勝・堀庭園もあります。津和野観光で自由時間がある方は、この周辺もあわせて訪れてみてはいかがでしょうか。